top of page
靖 伊藤

AHPコンピテンシーコラム第116話

今回は、今まであまり触れてこなかった“イニシアティブ”のコンピテンシーについてお話ししたいと思います。

“イニシアティブ”と言うと、人の先頭に立って行動する事をイメージする方が多いと思います。

確かに、“イニシアティブ”は人の先頭に立って行動することを含んでいますが、それだけではありません。イニシアティブとの先見性を伴うもので、 「将来を先読みすることで、今後の変化、ビジネスチャンスを正確に予測し、その変化やチャンス、リスクに対する対策を事前に考案し、且つ実行する能力」と言う事ができます。“イニシアティブ”は、“リーダーシップ”と間違われる事があります。両方ともリーダー、特に最近のように変化の著しい時代のリーダーには欠かせないコンピテンシーですが、“リーダーシップ”は「部下に対して、自分が管理する組織全体の方針や戦略、ビジョンを明確に示し、リーダーとして認められることによりメンバーを目標達成に向け動機づけ動かす能力」で、廻りの人をその気にさせて引っ張っていくのに対して、“イニシアティブ”は将来の先読みをする事と、率先して行動することに重きが置かれています。将来を先読みした事を自分だけで理解するのではなく、それをきちんと組織全体の方針や戦略、ビジョンに明示し、それによって他人を動議づけることができて、始めて、“リーダーシップ”が発揮されたという事ができます。

採用や抜擢に際して、“リーダーシップ”が求められているにも関わらず、“イニシアティブ”だけが高い人を採択することより、周りの人間の動議付けができない事があります。リーダー人材の採択に際しては、様々なコンピテンシーを正確に理解してコンピテンシーモデルを策定し、選抜においてそれを見極める事が肝要となるのです。

閲覧数:4回0件のコメント

最新記事

すべて表示

AHPコンピテンシーコラム第160話

以前のコラムでは、グローバル人材は「気が利く人」であることをお話ししました。 「気が利く人」とは「相手と自分の文化の違いを理解して、皆が心地よいパフォーマンスを出せる環境を作り出すことができる」人を指します。ただ単に先回りしてどんどんで仕事を先に進めていく人を「気が利く」と...

AHPコンピテンシーコラム第159話

日本のアミューズメントパークと言えば、やはりディズニーワールドとUSjが挙げられると思いますが、ディズニーワールドが“顧客との密着性“を最大の優位点としているのに対し、USJは”商品の優位性“を優位点としているように感じます。...

AHPコンピテンシーコラム第158話

日本経済は第2次産業から第3次産業に基軸が移り、色々な新しいビジネスが生み出されています。特に、働き方改革の一つの軸となる生産性の向上のために雑用を何かに任せるということで、それに目を付けたのが『雑用ビジネス』です。『雑用ビジネス』というと、まず頭に浮かぶのは、単純作業をロ...

Comments


bottom of page