top of page

AHPコンピテンシーコラム第14話

  • 靖 伊藤
  • 2023年2月22日
  • 読了時間: 3分

日常で気がついたコンピテンシー。今回はテレビ番組で時折放映されていた「販売の達人」というタイトルの番組の中で紹介されたマネキンさんお話です。

「販売の達人」という番組は、例えば、車のセールスマンがどのようにして高い業績を上げているかを克明に追っている番組です。ここで取り上げるマネキンさんという仕事は、スーパーマーケット等に派遣されて店頭販売をする人で、今回は餃子を売るベテラン女性と新米女性を取り上げています。マネキンさんたちは現場に着くと、まず、商品についての説明を受けますが、その際、ベテラン女性は色々なポイントを捉えて質問をしています。また、仕事をするにあたって「時間内に完売」と言う目標を掲げています。そして、売場に着き、お客様がいらっしゃると、最初のうちは声をかけずに様子を見ていて、興味を示したのを見ると声をかけていきます。声のかけ方も、主婦には「夏バテに効きますよ」とか、お父さんには「お酒のおつまみにどうですか?」とか多種多様です。一方の新米女性は、お客様が近づくとすぐ声をかけてしまい、逃げられてしまっています。また、声のかけ方もいつも同じです。試食の餃子の準備も、ベテラン女性は焼きすぎもせず、足らなくなることもなく、いつでも暖かい餃子を試食出来るようにしていますが、新米女性はお客さんが来たときに餃子が冷えていたり、足らなくなったりしています。また、ベテラン女性は途中に、店内で野菜を買ってきて水餃子を作っています。餃子の別の食べ方を提案しているのです。

結果はいうまでもありません。ベテラン女性は時間を待たずして完売、一方、新米女性は売れ残ってしまいました。

これを見るとベテラン女性がすごいということは一目瞭然ですが、どういう点がすごいのでしょうか?まず、お客様へのアプローチ。相手が興味を示したことを察知してから声をかけています。これは、声にはならない動作から相手の気持ちを理解するという「対人理解力」を発揮しています。次にお客さまに対する話し掛け方で、相手によって対応を変えるという「対人影響力」を発揮しています。そしてこれらの行動の全てを支えているのは、「絶対に完売する」という「達成志向力」なのです。

このように良い成績を残す人は、お話したような高いコンピテンシーを随所で発揮しているのです。良い成績を上げたい人はただ、人の真似をするのではなく、高いコンピテンシーを発揮する人たちが、どのように考えて、どのように行動しているのかということをコンピテンシーの視点で理解して、自分の考えていることや行動と比較した上で、それを自分の行動に置き換えて実際に行動してみることが必要なのでしょう?

 
 
 

最新記事

すべて表示
AHPコンピテンシーコラム第188話

以前放映されたテレビの情報番組で、過疎地に笑顔を届ける移動スーパーの販売員Mさんが取り上げられていました。Mさんは毎日、提携するスーパーで、食料などの商品を見繕って、1週間で3カ所の過疎地を回り、買い物に出ることが難しいお年寄りなどのお客さんに商品を届けています。商品を見繕...

 
 
 
AHPコンピテンシーコラム第187話

以前、テレビの情報番組で、チーフパーサーとして活躍した男性Aさんが紹介されました。ファーストクラスのチーフパーサーとして世界の多くの要人をアテンドしてきた経験を持つ人です。 Aさんが言った言葉で印象に残ったのは、『「ちょっとすみません」と言われたら負け』という言葉です。これ...

 
 
 
AHPコンピテンシーコラム第186話

少し前のコラムでビニール袋を使用しない量り売りの食料・日用品の販売を始めた事業主の『倫理観』のコンピテンシーについて考えましたが、コンプライアンスが重視されるこれからの事業推進において、『倫理観』のコンピテンシーを更に向上させる事が求められると考えます。...

 
 
 

Comentarios


  • Facebookの社会的なアイコン
  • Facebook
  • Twitter
  • LinkedIn

©2022 by アイ人財企画。Wix.com で作成されました。

bottom of page