top of page

AHPコンピテンシーコラム第178話

  • 靖 伊藤
  • 3月20日
  • 読了時間: 2分

前回は「批判的思考能力」についてお話しすると共に、ロジカルシンキングの重要な要素である「論拠」と「根拠」と「結論」の繋がりについてお話ししましたが、「論拠」を理解する際に重要なのが異文化理解力です。

以前、『今月の一冊』で紹介しました『異文化理解力』(エリン・メイヤー氏著、栄治出版発行)では、異文化を理解する視点として、「文化の見取り図を作る八つの指標」を紹介しています。

ここでいう八つの指標とは、①コミュニケーション(ハイコンテクストとローコンテクスト)、②評価(直接的なネガティブフィードバックと間接的なネガティブフィードバック)、③説得(原理優先と応用優先)、④リード(平等主義と階層主義)、⑤決断(合意志向とトップダウン)、⑥信頼(タスクベースと関係ベース)、⑦見解の相違(対立型と対立回避型)、⑧スケジューリング(直接的な時間と柔軟な時間)です。そして、相手の対応がこれらの視点のどれに基づくものであるのかを理解出来るかが、『対人理解力』の「相手の性格や行動の特徴など相手のバックグラウンドを理解し、相手が伝えようとしている考え、気持ちの背景までを含めてその通り共感的に理解している」のレベルの発揮を示しており、それらの理解をベースとした対応が『対人影響力』の「理論武装、説明資料などを準備するだけでなく、相手の人間的な特性を敏感に見抜き、その特性に合わせた説得方法を事前に綿密に準備をした上で、様々な手管を用いて、相手が聞き入れるまで諦めずに説得を続けている」レベルの発揮に繋がるものと考えます。

 

 
 
 

最新記事

すべて表示
AHPコンピテンシーコラム第188話

以前放映されたテレビの情報番組で、過疎地に笑顔を届ける移動スーパーの販売員Mさんが取り上げられていました。Mさんは毎日、提携するスーパーで、食料などの商品を見繕って、1週間で3カ所の過疎地を回り、買い物に出ることが難しいお年寄りなどのお客さんに商品を届けています。商品を見繕...

 
 
 
AHPコンピテンシーコラム第187話

以前、テレビの情報番組で、チーフパーサーとして活躍した男性Aさんが紹介されました。ファーストクラスのチーフパーサーとして世界の多くの要人をアテンドしてきた経験を持つ人です。 Aさんが言った言葉で印象に残ったのは、『「ちょっとすみません」と言われたら負け』という言葉です。これ...

 
 
 
AHPコンピテンシーコラム第186話

少し前のコラムでビニール袋を使用しない量り売りの食料・日用品の販売を始めた事業主の『倫理観』のコンピテンシーについて考えましたが、コンプライアンスが重視されるこれからの事業推進において、『倫理観』のコンピテンシーを更に向上させる事が求められると考えます。...

 
 
 

コメント


  • Facebookの社会的なアイコン
  • Facebook
  • Twitter
  • LinkedIn

©2022 by アイ人財企画。Wix.com で作成されました。

bottom of page