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AHPコンピテンシーコラム第181話

  • 靖 伊藤
  • 3月31日
  • 読了時間: 2分

『イニシアティブ』というコンピテンシーがあります。このコンピテンシーは「将来を先読みすることで、今後の変化、ビジネスチャンスを正確に予測し、その変化やチャンス、リスクに対する対策を事前に考案し、且つ実行する能力」ですが、時折、「部下に対して、自分が管理する組織全体の方針や戦略、ビジョンを明確に示し、リーダーとして認められることによりメンバーを目標達成に向け動機づけ動かす能力」である『チームリーダーシップ』と混同されているときがあるように感じます。『チームリーダーシップ』がメンバー等他人を動機付ける面を持つのに対して、『イニシアティブ』は将来を先読みすることとそれに対応して自ら行動する面があります。

『イニシアティブ』のコンピテンシーは、新製品を開発して新しい時代を築いた人に良く見られます。以前放映されたNHKの朝の連続ドラマ「まんぷく」の主人公である立花萬平氏の行動を見ているとそれを感じます。彼の場合は、栄養食品や即席ラーメンを開発するに際し、他人のために役に立ちたいという気持ちを強く持ちながら、その時代の現状を詳細に把握するだけでなく、先の時代に何が求められるのかを常に考え、他人からは「そんなものは無理だ」と言われながらも辛抱強く、失敗を繰り返しながら、最終的に世の中になかったものを作り上げており、これはまさに「全社に関わる3~5年位の長期的な環境変化を自ら予測し、組織としての対応策を今から考え自ら進んで実行している」レベルを超えて、「業界の今後の潮流を先読みし、それに対応する変化を自ら創造している」レベルを発揮していたと考えます。立花萬平のモデルになった日清食品の創業者である安藤百福氏もそのような高い『イニシアティブ』のコンピテンシーを発揮し続けた人ではないかと考える次第です。

 

 
 
 

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