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靖 伊藤

AHPコンピテンシーコラム第30話

日常で気がついたコンピテンシー。 今回も食べ物屋さんつながりで、神戸の焼肉屋さんのお話をしてみたいと思います。この焼肉屋さんはランチとしてカレーや焼肉丼などの定食を出しています。元々は昼から焼肉定食をしていたのですが、そのときに残る肉の切り落としを賄い飯としていたところ、お客様から「それはおいしそうだから出したら」と言われ、焼肉丼をメニューに加えたところ、この店の肉は全て但馬牛で、切り落としとはいえ但馬牛の入った焼肉丼やカレーが食べられると評判になり、繁盛し始めたとのことです。また、この店には、焼肉丼やカレーのミニ丼がありますが、あるお客様がミニ丼の大盛りはないかと少しわがままな注文をしたところ、「普通盛」と「ミニ」との間の「ミニの大盛り」を出すようになったとのことです。

さて、この店の主人はどんなコンピテンシーを発揮しているのでしょうか?賄い飯がお客様に受けると見るやメニューに入れたり、お客様の少しわがままな注文でもそれに応じたりして、お客様を満足させているのは、「直接、顧客に接して、顧客は何を自分達に求めているのかを、敏感に且つ正確に把握することにより、その顧客のニーズに対応していく」顧客志向力であり、発揮されているのは「直接多くの顧客に接することで顧客ニーズの一般的な変化を敏感に感じ取り、その変化への対応を継続的に考案し自ら実行している」レベルと言うことができるでしょう。

このような顧客の志向を次々と具現化させることが他店との差別化に大きく寄与しているのではないのでしょうか?

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