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靖 伊藤

AHPコンピテンシーコラム第47話

日常で気がついたコンピテンシー。 今回は私の友人のAさんがある家電量販店で見かけた2つの事例です。

Aさんが、ある家電の量販店のレジに行ったところ、前の人が色々質問して長引いていたそうです。そのとき、隣のレジは閉めたままで、少し離れたところに別の店員さんがいたのですが、Aさんが待っているのになかなか気が付かず、結局、Aさんは前の人が終わるまで待ってしまったそうです。ところが、Aさんが別の日に同じ量販店に行ったときに、連れて行った子供が迷子になり、探していたところ、ある店員さんが「どなたかをお探しですか?」と声を掛けてきて、すぐに館内放送をかけて見つけてくれたとのことです。

コンピテンシーは人によって異なります。同じ接客教育を受けても、全ての店員さんが同じようなサービスを提供するとは限りません。前者の店員さんはその係りではなかったため、自分の仕事しか見えておらず、店の大事な顧客の様子を感じ取ることが出来なかったようです。もしAさんが声をかければ対応したかもしれませんが、この人の場合は「顧客指向性向」の「顧客の満足度を常にモニターし、不満な点については、顧客からその理由を聞き出し、対応している。」レベルで、「顧客の様子から、相手が求めているものを敏感に察知し、対応している。」レベルになかったのに対し、後者の店員さんは、探している様子から迷子を捜しているのではないかと推測し、声をかけるという行動に出た「顧客の様子から、相手が求めているものを敏感に察知し、対応している。」レベルであった言えるでしょう。

尚、余談になりますが、最近、コンビニでは、2人以上お客さんが並ぶとすぐ他の店員さんが来て対応するところが増えています。少しでも顧客を待たせない対応はリピートのお客様を増やすキーの行動になってきているようです。


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