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  • 靖 伊藤

AHPコンピテンシーコラム第71話

日常で気がついたコンピテンシー。 今回はある食品会社の営業所のA所長のお話です。

A所長の会社では新製品のキャンペーンを行うことになり、A所長は、全国で5番以内に入り表彰を受けようと考え、キャンペーン開始に先立って召集された営業所長会議での配布資料をコピーした上で、自分の担当地域での他社の状況や自分なりの考え方をまとめた資料を用意し、7名の所員を集めて説明を行いました。その際には、日頃から聴いている各所員の顧客に関する状況を再確認する意味と所員全員で共有する意味を兼ねて、全員に発表させたそうです。そして、キャンペーン中は、毎日,所員が営業所に帰ってくるのを待って、各自のその日の活動を聴き、問題点がある場合はその所員がどのようにしているかを詳しく訊いた上で、解決策を助言しました。その結果、A所長の営業所は全国では5番以内の成績を上げ表彰されたのでした。

さて、ここでA所長のコンピテンシーのレベルを考えてみたいと思います。まず、A所長がキャンペーン前に所員を集めて行った説明や担当地域の現状を全員に共有させたこと、また、キャンペーン中は、毎日,所員が営業所に帰ってくるのを待ってフォローを行ったことは「自ら組織全体の方針を考えて打ち出し、部下に対して出来る限りのサポートや動機付けを自ら行ない部下全体から信頼され、方針に沿って組織を導いている」レベルのリーダーシップの発揮の表れです。また、キャンペーンの最初の段階で、所員を集めて説明する際に、キャンペーン開始に先立って召集された営業所長会議で配布された資料をコピーした上で、自分の担当地域での他社の状況や自分なりの考え方をまとめた資料を用意し、7名の所員を集めて説明を行ったのは、「何か相手を説得するに際し、事前に最も効果的な方法を考え、綿密な準備(理論武装、説明資料など)をした上で説得し、相手が聞き入れるまで諦めずに説得している」レベルの対人影響力が発揮されていると言えます。そして、全国で5番以内に入り表彰を受けようと考え、上記のような行動を行ったことは、「常にチャレンジングで且つ現実的な目標を設定し、いかなる困難があっても諦めることなく、あらゆる手段を駆使して達成に向けて取り組んでいる」レベルの達成志向力が発揮されているという事が出来るでしょう。

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