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靖 伊藤

AHPコンピテンシーコラム第76話

日常で気がついたコンピテンシー。今回は番外編で顧客志向性を持ったとんかつチェーン店の女性店員さんのお話です。

 その店員さん(Aさん)見かけたのは、以前、出張先で夕食に入ったあるとんかつチェーン店でした。初めはあまり目立たなかったのですが、注文したものを待っている間にお茶がなくなったので、Aさんにお茶をお願いしたところ、早速お茶を持ってきてくれました。この行動だけならば、「顧客からの直接的な要求に対しては対応している。」レベルだったでしょう。ところがAさんはその後、他のお客さんのお茶も見て回りながら、声をかけて確認していきました。また、その後もAさんの動きを注意して観察していると、ご飯、味噌汁やキャベツの量を見ながら(この店はこれらのお代わりが無料なのですが)、声をかけて回り、次々と対応していました。但し、残念なことに、その他の店員さんは、Aさんとは全く違った動きをしている人が多く、このコンピテンシーはAさん特有のもので、店として共有でないことが分かりました。このコンピテンシーがこの店で、いや、このチェーン店で共有されていれば、このチェーン店の評判はもっと良くなり、財務的な成果にも大きく影響するのではないかと感じたひと時でした。

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