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AHPコンピテンシーコラム第82話

靖 伊藤

日常で気がついたコンピテンシー。 今回は採用に生かすコンピテンシーのお話です。

苦労して採用はしたものの、採用した人財が結果を出せずに1年も経たない間に辞めてしまったという悩みをもたれている経営者や人事担当者の方はいらっしゃいませんか?私自身、以前行ってきた採用活動で感じたことが2つあります。一つは「採用しようとしている人はどんな人か」ということを自分自身がはっきりとイメージし、そのイメージを採用に関わる他のメンバーと共有できているかどうかということです。そして、もう一つは実際の面接において、面接の相手が、自社が採用しようとしている人財モデルと、どのような部分で一致し、どのような部分でギャップを持っているかということを本当に把握できているかということです。

 まず、「採用しようとしている人はどんな人か」というのは、簡単に言えば採用要件が明確になっているかということです。「採用要件なら決めています」とおっしゃるある会社の採用担当者の方から採用要件を聴かせて戴いたところ、その要件書には積極性や英語能力などの要件が1から5で評価するようになっていますが、積極性とはどんなものを意味するのか、3がどのようなレベルなのか等については、個人の判断に委ねられていました。。

 従来、採用要件は主に人間性や技能・知識が中心になっていましたが、特に即戦力の人財を求める場合は、これらの要件にコンピテンシーを加え、社内の誰が面接を行なっても、それ程大きな違いがないように、例えば、リーダーシップとはどのようなことを表すのかということ(コンピテンシーの定義)と、リーダーシップのレベル3はどのような事をさすのか(レベルの定義)を明確に定めておくことが必要です。コンピテンシーを採用要件に加えることで、採用しようと思う人のどのコンピテンシーのどのレベルが必要かということを設定するができ、採用に関与する人たちが採用すべき人財の要件を共有化することが出来るのです。

 

 本日のキーワード : コンピテンシーは人財要件を共有化させる

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