過去の今月の一冊2024年
『BIG THINGS』
著 者 : ベント・フリウビア氏/ダン・ガードナー氏
訳 者 : 櫻井祐子氏
発 行 : サンマーク出版
定 価 : 1,800円(税別)
BIGTHINGS(どでかいこと)を成し遂げるには、その過程に様々な困難があります。そして、それらのプロジェクトは当初の計画(納期や費用)とはかなり差があるケースが散見されています。
本書は様々な実例をベースとして、それらの差を生み出す原因を明らかにする共に、そうならないための解決策を提示しています。終章『「見事ですごいもの」を創る勝ち筋』で述べられている『目がプロジェクト研究が導く11の経験則』はその要点を与えてくれました。
『CLEAR THINKING』
著 者 : シェーン・パリッシュ氏
訳 者 : 土方奈美氏
発 行 : 日経BP
定 価 : 2,000円(税別)
先月に続いて思考法の書籍です。物事を進める上で考えることは重要ですが、間違った方向に施行を向けてしまうと、ゴールに考え付きません
本書は間違った方向に向けてしまう原因として、幾つかのデフォルト反応を事例とともに紹介するとともに、それに対応する方法を事細かに説明してくれます。ビジネスからダイエットなどプライベートなことを含めて幸せになる16原則が盛り込まれた一冊です
『まっすぐ考える』
著 者 : ダリウス・フォルー氏
訳 者 : 桜田直美氏
発 行 : サンマk0区出版
定 価 : 1,400円(税別)
“人は考える葦である”これは17 世紀にフランスで活躍したブレーズ・パスカルの言葉です。
しかしながら、人の考え方はいろいろあり、最善解に向かっていないものの多々見受けられます。
本書はプラグマティズム(実用主義)の考え方に基づき、最善解に向かうために必要な事柄を示唆してくれます。
『ヒューマノクラシー』
著 者 : ゲイリー・ハメル氏/ミケーレ・ザニーニ氏
訳 者 : 東方雅美氏
発 行 : 英治出版
定 価 : 2,500円(税別)
本書の題名ヒューマノクラシーとは、「人間(Human)」と{支配・統治・制度(cracy)を組み合わせた著者の造語で、「人間を中心に据えた組織を意味し、官僚主義と対照をなす言葉です。
本書は官僚主義の全貌を明らかにするために、現在いろいろな組織が直面している問題に対峙していくために、障害となる官僚主義に対応していくべきかを様々な事例とともに語り掛けてくれます。
『人はなぜ他人を許せないのか』
著 者 : 中野信子氏
発 行 : アスコム
定 価 : 900円(税別)
人は皆、違った考えを持っていることについて、頭では理解していることと考えます。問題なのは、他人と自分の考えが異なるときに、相手を自分の考えに合わせようとしてもそうならない場合、相手を許せないと考えてしまうことです。これは対面の場合では、口論になってしまったり、最悪の場合、それが原因で相手を全面的に否定してしまったりすることです。現在は、SNSという手段が発達していますので、相手への攻撃は匿名で行うことができるため、過激なものになっていることもあり、その被害を受けた方もいらっしゃることと考えます。
本書の著者は今までこのコーナーでも何度も取り上げた脳科学者の中野信子氏。本書では他人への不満や憎しみ、怒りの源泉を明らかにするとともに、自分自身がこれらの感情に振り回されないためのヒントを与えてくれます。それによって、自分自身がそのような被害あったときに何故相手がそのような行動に出るのか、そしてそれにどのように対応すべきのヒントもaえてくれる必読の一緒です。
『元米軍尋問官が教える 本音を語らせる技術』
著 者 : レナ・シスコ氏
訳 者 : 熊谷小百合氏
発 行 : 二見書房
定 価 : 1,900円(税別)
他人に本音を語らせることは容易なことではありません。今までのビジネスを遂行する際に、これが簡単に出来たらと思ったことが何度もありました。
本書の著者はタイトルにもあるように、米軍の元尋問官で、尋問のスキルが書かれています。ただ、本書を読み進めると、そのスキルは尋問において有効であるだけでなく、ビジネスを遂行する際に顧客や部下などあらゆるステークホルダーに対して有効なコミュニケーションの要諦が実施り詰め込まれていました。ステークホルダーとのコミュニケーションにお悩みの方、必読の一冊です。
『影響力の科学』
著 者 : ジョン・レヴィ氏
監 修 : 小山竜央氏
訳 者 : 島藤真澄氏
発 行 : KADOKAWA
定 価 : 1,900円(税別)
本書を書店で見つけた時、「影響力」という言葉に惹かれました。今まで何冊か影響力に関する書籍を読んでいたため、最初はそれらと同じように他者を動機づけるためにどのようなことが重要なのかについて書かれていると考えていました。しかしながら、本書を読み進めるうちにそのような考え方とは異なる視点で書かれた書籍であることに気が付きました
本書は、ビジネスで成功し人生を豊かにするために仲間を増やすことが重要であり、その作り方や推進していくときに注意すべきことに言及した書籍でした。
『暗黙のルール』
著 者 : ゴリック・ウン氏
訳 者 : 小山隆之氏
発 行 : 株式会社実務教育出版
定 価 : 1,800円(税別)
ビジネス社会において成果を上げるためには、守るべき多くのことがあります。私は、これは日本社会におけるものと外国におけるものは異なるものだと考えていました。しかしながら、本書を読み進めるうちに、『暗黙のルール』はいずれの社会においても存在することを確信しました。
本書は、最初の方では新入社員に向けて重要な事柄が多いと感じましたが、読み進めるうちに、転職者を含め、社会で仕事をしていく全ての人に必須の事柄がちりばめられていると感じるようになりました。仕事がうまく進まなくて悩んだときに、一度読んでみる価値のある一冊と感じた次第です。
『最強脳』
著 者 : アンデシュ・ハンセン氏
訳 者 : 久山葉子氏
発 行 : 新潮社(新潮新書)
定 価 : 900円(税別)
誰しも、脳の働きを活性化し、新しいものを想像したり、成果を出したりしたいと考えるでしょう。
そのためには集中力や、記憶力、発想力、あるいはストレス耐性をアップすることが求められます。
本書の著者は『スマホ脳』の著者であるアンデシュ・ハンセン先生。
『スマホ脳』ではスマホがもたらす毒について述べられていましたが、本書では脳と運動との関連をそこに介在するホルモンの働きを加味して詳細に述べられています。
『最適脳』
著 者 : デヴィット・JP・フィリップス氏
訳 者 : 久山葉子氏
発 行 : 株式会社 新潮社
定 価 : 1,100円(税別)
人の気分を左右するもの、それは脳内物質です。本書の副題は「6つの脳内物質で人生を変える」とあるように、6つの脳内物質の働きを理解することにより、自身と他者のその気にさせるために有効は行動を事細かに解説しています。今までに読んだその種の書籍とは少し異なるアプローチの方法を知ることができました。
『科学がつきとめた「運のいい人」』
著 者 : 中野信子氏
発 行 : サンマーク出版
定 価 : 1,500円(税別)
仕事でもプライベートでも成功には必ず運が必要です。ただ、この運を引き寄せるにはその人が行っている何某かの思考と行動があります。
本書の著者は今月の一冊でも何度も取り上げている脳科学者の中野信子氏。本書では、「運がずっといい人」の思考と行動を科学的根拠により解明しています。読んでみると、私も自分の運がよかった時とそうでなかった時がなぜそうなったかのかが明確になりました。