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AHPコンピテンシーコラム第114話

  • 靖 伊藤
  • 2024年7月30日
  • 読了時間: 2分

2020年のオリンピック(実際に実施されたのは2021年でしたが)が東京で開催されることが2020年に決定されたときに、大きなキーワードとなったのが、「おもてなし」という言葉で、この「おもてなし」こそが真の顧客志向力ではないかと考えます。

顧客志向力は「直接に顧客に接し、顧客が求めているものを、敏感に且つ正確に把握し、対応していく能力」です。一見、テクニックのように感じられかもしれませんが、コンピテンシーはある思考の下に行われる行動をおこす源(能力)であり、同じ行動を取ったとしても、その思考によってレベルが異なります。「おもてなし」は「おもてなしの心」と言われるように、思考の部分が非常に重要です。相手の言動、特に言葉にされないノンバーバルの部分に対して、常に神経を傾け、真の相手の要望を察知して対応していく事が大切です。これらは得てして「暗黙知」である為、接客業においては、これを「形式知」にするためのマニュアルを作成して、共有化を図ろうとしていますが、なかなか浸透せず、形だけの「おもてなし」に終わっているケースも散見されます。

先日の朝の情報番組で、ロイヤルホストのV字復活の秘密として、料理の技術の伝達が取り上げられていました。通常、ファミレスでは効率化の為に、工場で料理を作り、現場では少人数でそれを温める程度にしているのに対して、ロイヤルホストは多くのコックを現場に配して料理を現場で作っているのですが、彼らへの新作料理等の伝達は、各地のスーパーバイザーと言われる人たちが一堂に会し、総料理長から直接教わるというものです。その際、基本的には人から人への伝達で教わることで、何故その時間行うのか等、何故の部分を見に浸み込ませていくそうです。これは確かに時間が掛るかもしれませんが、これを行うことにより、どのようにして(How)を支えるどのように考えて(Why)が育成されている事を裏付ける一つの実例を見せて頂いた一時でした。

 

 
 
 

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